帰ってきたフライング・スコッツマン(Return of Flying Scotsman)

Flying Scotsman Returns, 25 February 2016, BBC
2006年から10年にも及ぶ全般検査を受けていたイギリスの蒸気機関車フライング・スコッツマンが25日、東海岸本線の列車牽引に復帰しました。
日本のニュースサイトでも報じられたようですね。
画像を見ると、塗装がLNERのアップルグリーンではなくイギリス国鉄のブランスウィックグリーンになり車番も60103になっています。
これはイギリス国立鉄道博物館(NRM)の方針が変わったからです。
NRMの蒸気機関車の復元方針は「オリジナルコンディションに似せる」ですが、今回のスコッツマンに関しては「考証的に正しい状態」なのだそうです。
スコッツマンはSir William McAlpineと次のDr.Tony Marchington所有時に2回ダブルチムニー+デフレクターに改造されていますが、最終的な塗装はアップルグリーンでした。
確かにこれは現役時には存在しない組み合わせですが、経済的な観点からは望ましいのかもしれません。
Dr. Marchingtonが破産後、競売にかけられたスコッツマンを買い取ったNRMはその装備を継承していたはずが、ここにきての方針転換となりました。
まあ細かいことを言うと、イギリス国鉄仕様ならばコリドーテンダーの連結は考証的には正しくないですね。
この時代のクラスA1/A3はコリドーテンダーをクラスA4に譲っていたからです。
スコッツマンの場合は1936年10月にA4 4485 "Kestrel"に譲っています。
ちなみに今回の検査にかかった費用は420万ポンド=約6億6千万円。
NRMのスコッツマンの競売の落札価格は230万ポンド=約3億6千万円。
合計すると約10億2千万円になります。
冒頭のリンク先に復活したスコッツマンが力走する動画があります。(字幕の製造年が間違ってますね)
走る蒸気機関車ってなんでこんなに魅力的なんでしょう。
ため息が出るほど美しいのですが、やはり色が残念。
ナイジェル・グレスリーの機関車にはアップルグリーンこそがふさわしいと思います。
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tag : フライング・スコッツマン擬人化
2016-02-29 :
英国鉄道 :
BBC制作のフライング・スコッツマン番組とオードリー牧師
1928年5月1日、フライング・スコッツマンはロンドンのキングスクロス駅からエディンバラのウェイバリー駅まで392.7マイルを初めてノンストップで走りました。
それから40年後の1968年5月1日、引退し実業家のアラン・ペグラー氏の所有になったスコッツマンでかつての偉業を再現しようと一大イベントが開かれます。
この模様を取材した英国放送協会(BBC)の番組"4472-Flying Scotsman"が同年8月に放送されました。
7つのカメラ班と2機のヘリコプターを使った大規模な撮影で、番組中には「汽車のえほん」原作者のウィルバート・オードリー牧師も登場するのでちょっと紹介しましょう。

スクラップヤードをバックにしたGill Sansのオープニングタイトル。

赤地のネームプレートに緑色のシリンダーカバー。
汽車のえほん23巻に登場するスコッツマンはまさしくこの時のものです。

炭水車に積み込まれる石炭は約9トン。

蒸気機関車の全盛期、炭水車の水はプラントであらかじめ処理されていましたが、すでにそのような設備がないので、かわりに直接水槽に練炭様のものを入れています。

コリドーテンダーを2つ連結したスコッツマンがキングスクロス駅に入線してきました。
この当時、イギリス国鉄の本線を走行できる個人所有の蒸気機関車はスコッツマンだけでした。

キャブに乗り込んでいるペグラー氏。
帽子のエンブレムは代表を務めていたフェスティニオグ鉄道のものですね。

出発時刻はもちろん午前10時ちょうど。
急行旅客列車を示す標識灯も40年前と同じです。
平日の通常ダイヤの真っ只中、イギリス国鉄の客車7両に300人を乗せスコットランドへ出発進行!

ホームでスコッツマンを見送る群衆の中に、撮り鉄をしているオードリー牧師の姿が!!

疾走するスコッツマン。時速100キロ以上出ています。

so beautiful !

蒸気機関車の旅の素晴らしさについて語るオードリー牧師。
聞き手はHamilton Ellisという鉄道画家のようです。

駅や沿道の大勢のギャラリーに誇らしげに汽笛を鳴らし、生まれ故郷のドンカスター、古都ヨークを通過。

スコッツマンの逆転機を回す機関士。ヨークを過ぎたあたりでコリドーテンダーを通ってきた別の機関士と交替していました。

再びオードリー牧師。
汽車のえほん創作のきっかけについて話しています。
「息子のクリストファーが3歳の時に麻疹にかかり、元々好きだった鉄道の物語を作って聞かせました。すると『お父さん、この機関車たちの名前はなんていうの?』と聞かれたので、とっさに『エドワード、ゴードン、ヘンリーさ』と答えたんです」
「『エドワードのたのしい一日』や『なさけないヘンリー』は雑誌で読んだhighland railwayの話を元にしています」などなど。
どうでもいいことですけど、この映像は別撮りだと思われます。

ほぼ予定通りにウェイバリー駅に到着!
バグパイプ隊などの盛大な歓迎を受けました。
さっさと修理を終わらせて、またこれぐらいビッグなイベントをしてください。
それから40年後の1968年5月1日、引退し実業家のアラン・ペグラー氏の所有になったスコッツマンでかつての偉業を再現しようと一大イベントが開かれます。
この模様を取材した英国放送協会(BBC)の番組"4472-Flying Scotsman"が同年8月に放送されました。
7つのカメラ班と2機のヘリコプターを使った大規模な撮影で、番組中には「汽車のえほん」原作者のウィルバート・オードリー牧師も登場するのでちょっと紹介しましょう。

スクラップヤードをバックにしたGill Sansのオープニングタイトル。

赤地のネームプレートに緑色のシリンダーカバー。
汽車のえほん23巻に登場するスコッツマンはまさしくこの時のものです。

炭水車に積み込まれる石炭は約9トン。

蒸気機関車の全盛期、炭水車の水はプラントであらかじめ処理されていましたが、すでにそのような設備がないので、かわりに直接水槽に練炭様のものを入れています。

コリドーテンダーを2つ連結したスコッツマンがキングスクロス駅に入線してきました。
この当時、イギリス国鉄の本線を走行できる個人所有の蒸気機関車はスコッツマンだけでした。

キャブに乗り込んでいるペグラー氏。
帽子のエンブレムは代表を務めていたフェスティニオグ鉄道のものですね。

出発時刻はもちろん午前10時ちょうど。
急行旅客列車を示す標識灯も40年前と同じです。
平日の通常ダイヤの真っ只中、イギリス国鉄の客車7両に300人を乗せスコットランドへ出発進行!

ホームでスコッツマンを見送る群衆の中に、撮り鉄をしているオードリー牧師の姿が!!

疾走するスコッツマン。時速100キロ以上出ています。

so beautiful !

蒸気機関車の旅の素晴らしさについて語るオードリー牧師。
聞き手はHamilton Ellisという鉄道画家のようです。

駅や沿道の大勢のギャラリーに誇らしげに汽笛を鳴らし、生まれ故郷のドンカスター、古都ヨークを通過。

スコッツマンの逆転機を回す機関士。ヨークを過ぎたあたりでコリドーテンダーを通ってきた別の機関士と交替していました。

再びオードリー牧師。
汽車のえほん創作のきっかけについて話しています。
「息子のクリストファーが3歳の時に麻疹にかかり、元々好きだった鉄道の物語を作って聞かせました。すると『お父さん、この機関車たちの名前はなんていうの?』と聞かれたので、とっさに『エドワード、ゴードン、ヘンリーさ』と答えたんです」
「『エドワードのたのしい一日』や『なさけないヘンリー』は雑誌で読んだhighland railwayの話を元にしています」などなど。
どうでもいいことですけど、この映像は別撮りだと思われます。

ほぼ予定通りにウェイバリー駅に到着!
バグパイプ隊などの盛大な歓迎を受けました。
さっさと修理を終わらせて、またこれぐらいビッグなイベントをしてください。
tag : フライング・スコッツマン
2014-05-01 :
トーマスetc :
梅小路蒸気機関車館の銀河鉄道999展

せっかく京都に来たので梅小路蒸気機関車館にも行きました。
平成28年春にこの蒸気機関車館と一体となった新たな鉄道博物館がオープンするそうです。

夏休みということで「銀河鉄道999とC62形蒸気機関車」というイベントを9月1日まで開催しています。
私が乗り物に乗った時に乗車券がちゃんとあるかどうか不安になって何回も確認してしまうのは絶対この作品のせいだと思います。鉄郎がパスを無くした時の車掌さんの態度の冷たさといったらもうね。

SLスチーム号の牽引機は999のヘッドマークをつけたC622。
大きくてかっこいいです。
乗車待ちの場所がこれの風下で大型ボイラーから出る遠赤外線でかなり暑かったですけど。
C5345

C53と満鉄のミカニは、グレスリー式を採用したアメリカの機関車を手本にしていて連動テコの配置が本家とは逆になっているそうです。

運転室。こんな逆転機なんですね。

どっちかというとこっちの本物が見たいです。
tag : 銀河鉄道999
2013-08-30 :
鉄道 :
絵本原画展 きかんしゃトーマスとなかまたち

ジェイアール京都伊勢丹7階で8月12日まで開かれている「絵本原画展きかんしゃトーマスとなかまたち」に行ってきました。
汽車のえほんの挿絵を担当した3組の画家それぞれの良さがありますが、私は世間一般と同じで漫画チックなレジナルド・ダルビーの絵が一番好きかな。
原画のサイズは20センチくらいで小さかったです。
オードリー牧師の直筆イラストと共に、GWRキングクラスとSRロードネルソンクラスのイラストが展示してありました。
テレビシリーズからトーマスに入った口としては撮影に使われたゴードンの模型が見れてよかったです。
ニュートラルな表情ではなくて、いつものドヤ顔か芸術的な怒り顔を間近で見たかったですけど。
大きな1番ゲージを使っての撮影には相当な予算がかかるのは想像に難くないですが、彼らが走っているところがまた見たいです。
会場で購入したオリジナルグッズ。

会計の時なぜかレジが壊れてレシートが出なくなりました。
紙が詰まるほど買い物してないですけど。

2013-08-05 :
トーマスetc :